time slip


部屋に灯りもつけないで
一人 膝を抱える
そしてため息を洩らした

僕にとって一生に一度の出来事
偶然のtime slip

翼でもあるように舞い降りて
虚ろな目で僕を見上げる
手を差し出した僕に 君は
笑いかけてくれたね

千年の時代を越えて
今一度現世に甦る
君のふと呟いた言葉が気にかかる
「このサクラだけは昔から変わらない」
君を見つけたあの木の下で
一緒にサクラを眺める
舞う花びらがとても綺麗で
全ては幻のよう
でもずっと不安だった
散ってしまうと君までいなくなってしまいそうで
だから握った手を離せないでいた―――

「あなたはもう大丈夫」
君の最後の言葉
サクラが散るように一陣の風と共に消えた
あの言葉の意味は今でも理解らない
僕はあの頃と変わってない
なのにどうして?
君は今も僕を見ている?







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